詳しい検査の結果、成長ホルモンの分泌が不足している「成長ホルモン分泌不全性低身長症」とわかれば、成長ホルモン療法が必要になります。「そのうち伸びるだろう」と治療を怠ると、標準身長には追いつきません。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の子供は、周りの人より遅れて思春期を迎えます。思春期には低身長の子供でも身長の伸びは少し良くなりますが、その時期までに標準身長との差が開いてしまっているので、最終的に標準身長には達しません。身長を伸ばすためには必要な時期に不足しているものを補うのが大切です。

成長ホルモンの注射を始めると、背の伸びはそれまでの1.5~2倍になります。治療前の1年間の伸びが4cmだったとすると、治療を開始すれば年間6~8cm伸びるようになるのです。治療の効果は、はじめの1~2年に顕著に表れることが多く、その後はなだらかになることもありますが、それでも治療前に比べると効果ははっきりと表れるでしょう。