成長ホルモン治療では、「在宅注射」が使用されます。自宅で自分か保護者が毎日就寝前に注射するのです。…と聞くと、なんだか難しいことのように思えますが、実際は非常に簡単に注射できるペンのような形をした注射器を使って、おしりやふとももに皮下注射(皮膚の浅い部分5~8㎜下に行う注射)を行います。血管注射や筋肉注射といった難しいものではないのです。

でも、注射は大人でもいやなもの。子供が毎日注射するとなると、嫌がるのではと心配になりますよね。この注射はきわめて細く短い針を採用しており、痛みも少なく跡も残りません。もちろん病院で痛みの少ない注射の仕方の指導も行っています。

とはいえ、子供の注射に対する恐怖心はどうしてもつきまとうもの。それを保護者が少しでも取り除き、精神的にサポートしてあげることが、最も大切といえるでしょう。母親だけではなく、父親や兄弟、家族みんなの支えがあってこそ、子供本人も粘り強く治療を続けることができるのです。