低身長でも成長ホルモン補充療法の対象にはならない場合がほとんどです。でも、何とか身長を伸ばしたいと考える人も多いでしょう。そんな時、手術で簡単に伸ばせたら…と思いますよね。

実は脚を伸ばす手術は実際にあります。骨折するとその折れた部分から新しい骨が作られますが、そのメカニズムを応用したもので「脚延長術」と呼ばれます。この手術は、脚の骨を人為的に骨折させ、その部分に器具を取り付け、少しずつ広げそこに新たな骨が作られるのを待つというものです。骨が作られるのに約半年かかり、器具を取り去るための手術を行った後、数か月程度のリハビリが必要となります。回復までの1年ほどは今まで通りの生活ができないうえに、自然な歩行ができなくなったり左右の脚の長さが違ってしまうというリスクもはらんでいる危険な手術で、おすすめできるものではありません。

もちろん誰もが受けられるものではなく、現在は、軟骨無形成症という極端に手足が短い病気に対してのみ検討される手術となっています。