成長ホルモン分泌不全性低身長症で治療を受ける場合、大まかな費用の目安としては1か月に体重×1万円×0.3(保険適用で3割負担の場合)となります。体重30kgの子の場合、月々の費用は9万円ということになります。子供の体重によって成長ホルモン製剤の投与量は変わるので、40kgになれば12万円、50kgならば15万円ということになります。

これらの試算から、ほとんどの患者さんの年間の治療費は100万円を超えているのが現状です。またSGA性低身長症の場合は成長ホルモン分泌不全性低身長症の約2倍量の投与が必要となり、治療費もさらに高額となります。これらは保険適用であっても多額の医療費がかかることから、負担を軽減するいくつかの助成制度があります。

代表的なものに「小児慢性特定疾患治療研究事業による医療費助成制度」があげられます。これは長期にわたる治療を必要とする小児疾患に公費による医療費補助が受けられる制度で、身長や成長率などの一定の条件を満たしていれば申請が認められます。自己負担は1か月数千円程度になります。