成長ホルモンは、子供の成長のための大切なホルモンですが、実はもう背が伸びることのない大人にとっても重要なホルモンなのです。

成長ホルモンは、大人の体内で食べ物をエネルギーに変えたり、身体の様々な機能をコントロールするための物質に変えたりする「代謝」を促す役割を担います。もしこれが不足すれば、悪玉コレステロールの増加、高血糖や高血圧、骨粗しょう症、筋力の低下など代謝異常を要因とする様々な症状が表れます。また情緒面も安定せず、イライラやうつうつ、集中力の欠如などの悪影響が出やすくなります。大人の成長ホルモン分泌不全の原因は、脳腫瘍や下垂体の機能低下です。医療機関での問診や検査の結果、分泌不全と診断されれば成長ホルモン補充療法が行われます。

なお、大人の成長ホルモンも、子供と同様寝入った直後の最も眠りの深い時に多く分泌されます。大人にとっても子供にとっても、質の良い睡眠を取ることは健康上とても大切なのです。