思春期を早く迎えてしまった子は、前思春期の期間が短く十分に背を伸ばせなかった分、最終身長も低い傾向にあります。では、思春期は遅ければ遅いほど望ましいかというと、そうとも言えないのが実情です。一般的に、低身長の子のうち4割ほどはいわゆる「おくて」が原因なのです。

おくての子は、他の子供が思春期を迎え背が伸び体つきが大人へ変わっていく中で、ひとりだけ目立った変化が見られずどんどん身長が追い抜かれているように見られます。また見た目や振る舞いが同年代の子に比べやや幼い傾向にあるので、心身の成長について親も子も悩んでしまうことも多いようです。

こうした子でも思春期を迎えれば、背の伸びはよくなり結果的に最終身長に追い付くこともあります。低身長の子の6割ほどは思春期が遅れる傾向にあり、その場合は思春期を通常通り迎えた子よりも最終身長が高くなるケースが多いようです。ただ、それでも平均身長に追い付くには至らないことがほとんどです。