子供の手足にある長幹骨には、両端から少し内側に骨端線と呼ばれる軟骨組織があります。レントゲンを撮ると骨より少し薄く映っている個所がそれにあたります。この骨端線には「軟骨芽細胞」があり、これが分裂増殖を繰り返すことで軟骨細胞を生み出し、アミノ酸を取り込んで骨のもとになるコラーゲンを作り出します。これによって骨はぐんぐん伸びていくわけです。

骨端線の軟骨芽細胞の増殖には成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性腺ホルモンの3つのホルモンの働きが作用しています。そうして作られたコラーゲン繊維の隙間にカルシウムやリン、マグネシウムなどが吸着し、硬い骨へと変化していくのです。

骨端線は思春期の後半になると軟骨芽細胞の増殖の衰えに伴い、だんだん硬い骨に置き換わっていき、最終的には消失してしまいます。そうなると骨の伸びも止まり、完全な大人の骨になります。子供の身長は骨端線が存在しているうちに成長反応を促進することで伸びが期待できるということです。

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