低身長で受診する子供のなかには、いわゆる「キレやすい子」が少なくない印象です。自分の身長が低いのは親のせいだと食ってかかったり、何かというと親に口答えしたりする子供を多く見かけます。このことからも、背を伸ばす治療における心の問題の解決は、決して軽視できない重要ポイントであると考えられます。

低身長で受診した中学3年生のある女の子のケースを紹介します。全体の成績は悪くないのに社会科だけが極端にできないと嘆いていたその子に、イチョウ葉とテアニンのサプリメント摂取を勧めました。イチョウ葉エキスには脳機能や感覚神経の働きを改善する効果があり、神経細胞の働きをスムーズにし、持続力を高めてくれます。テアニンは緑茶に含まれる成分で、視床下部を安定させ、気持ちを鎮めてくれる働きがあります。1か月後、彼女は社会科のテストで97点を取り、落ち着いて机に向かえるようになった、それまでのイライラした気持ちが消え、母親とも冷静に話せるようになったと嬉しそうに報告してくれました。半年間全く伸びてなかった身長も、たった1か月で1cm伸びました。

身長の伸びには心の問題が大きく関わっていることを示す臨床結果といえるでしょう。また悩みに適したサプリメントを利用することは、心身の健全な発育のために大いに効果が期待できることもわかりました。