身長は急激に伸びる時期と緩やかに伸びる時期があります。通常新生児から4歳くらいまでの間には身長は約2倍にもなり、その後思春期を迎えるまでには年間5~7cmほど伸び、思春期には男子で年間約10cm、女子で約8cmほども伸びます。

前思春期である小学校低学年の間は、それまでの伸び方に比べやや緩やかになるのが通常です。伸び方が気になっても、現在の身長SD値がマイナス2SDを上回っていれば恐らく問題ありません。しかし伸びが極端に悪い場合は注意が必要です。2年生ではクラスで背が高い方だったのに、3年生では真ん中くらいになり、4年生では一番低くなってしまったというような例は、明らかに病的な要因が隠れていると思われ、直ちに受診が必要です。

この時期の低身長の原因は成長ホルモンの分泌不全である場合が多いのですが、その背後に脳腫瘍や甲状腺機能低下症、肝臓や腎臓の病気が隠れている可能性もあります。お子さんの背の伸びが上記のような例に当てはまる場合は、身長SD値がマイナス2SD以上であっても受診をおすすめします。