低身長の専門医のもとへ相談、検査に訪れる方は後を絶ちませんが、実際に病気であることがわかり、治療に臨めるのは全体の1割程度とされています。なかには病気であることがわかっても、発見時期などの理由で、治療によって背を伸ばせるものとそうでないものとがあります。

これ以上背が伸びる可能性は少なく、治療の方法もないということを受け入れるのは辛いことです。確かに世の中には「背が高い方が何かと有利」といった長身信仰のようなものがあるように思われます。しかし、親が背が低いと損をすると思い込み、我が子の身長を何とかして少しでも伸ばそうと神経質になりすぎるのも問題です。それは子供に必要以上にプレッシャーと劣等感を与えてしまうことに繋がらないでしょうか。

背が伸びないのはその子が努力を怠ったからではありませんよね。その後の社会生活に悪影響を与えないためにも、まずは家族が身長を個性と受け入れ、本人の劣等感を取り去ってあげることが大切だと思います。