成長ホルモン補充療法で大切なのは、毎日の成長ホルモン製剤の投与を忘れないことですが、定期的な通院もまた治療効果や副作用の有無をみるため重要になってきます。開始して1年ほどは3か月に一度は通院し、身長・体重測定や血液検査、尿検査などを行います。1年経ほど過し、自己注射にも慣れ、成長率も安定してきたら半年に一度程度の通院で構いません。

思春期が近くなると、男子は睾丸の大きさを、女子は乳房の膨らみを確認します。低身長では思春期の到来が最終身長に大きく影響するからです。また製剤を受け取るために1か月に1度は来院しなければいけませんが、これは本人でなくても構いません。

家族性低身長など、治療の対象にはならないケースでも、1年に一回ほどの通院をおすすめします。検査時には正常だった成長ホルモンの分泌がその後低下してしまう場合や、万一の内臓の病気の可能性も考えられるからです。また、低身長のまま思春期が早く来てしまった場合、性ホルモンの分泌を抑える治療が検討されることもあります。