例えば思春期が周囲より2年ほど早く来てしまったとします。これを見落とし、何の手立ても施さないままでいると、男女とも最終身長を平均より8~10cmほど下回ることになる可能性があるのです。

特に女子の場合、生理が始まってしまうとその後は3~6cmしか背は伸びません。治療を施したところで10cmが限度でしょう。そもそも初潮はすでに思春期後半に入っているサインで、例えば小学4年生で生理が始まったとすると、そのお子さんはかなり思春期早発傾向にあるということになります。

しかし、それからでも背を伸ばすためのアプローチを正しく行えば、残っている可能性を最大限引き出すことができるでしょう。ただ、より多くの効果を期待できるのは、それより前の段階の思春期開始時期を見逃さずにいることが大切です。そのためにも子供の身長を定期的に計測し、成長曲線と照らし合わせ、身長の伸び方の変化に留意することが望ましいといえます。