背が伸びるということは、骨が伸びていることに他なりませんが、では、骨のどの部分が伸びているのかご存知でしょうか。実は伸びているのは骨の先端より少し手前の軟骨組織の部分(骨端線)なのです。この部分にある軟骨細胞が増殖し、カルシウムの働きで骨化していくことで骨を伸ばしているというわけです。

前思春期と思春期には軟骨の骨化がさかんに行われますが、思春期が終わると軟骨組織は全て骨に置き換わり、骨はそれ以上伸びることはありません。その時点での身長が最終身長となるのです。

このような骨の成長には一定のパターンがあり、その過程を表したものを「骨年齢」といいます。骨年齢は実年齢とほぼ一致しますが、この差が極端に大きいと何らかの病気が疑われます。日本人は骨年齢が男子で14.5歳、女子で13歳過ぎで背はほとんど伸びなくなるのですが、大人になっても伸び続けるという場合は骨端線がまだ開いているということで、性ホルモンの分泌異常の可能性があります。