思春期も終盤に差し掛かると、骨端線はほとんど閉じかけており、ここから背を伸ばすにはかなりの工夫が必要になります。まずは医師処方の成長ホルモンかアルギニンの投与を行い、1か月でどれくらい伸びるかを調べます。この検査で0.4cm以上の伸びが見られれば、骨端線にはまだ反応余力があると判断し、背を伸ばす治療を開始します。

具体的には骨端線の閉鎖を止めるための薬と、医師処方の成長ホルモンやアルギニンを併用します。そうして1年で2~4cm、2~3年で最大6cmの伸びを理想目標として治療に取り組んでいきます。

この時期の背を伸ばすアプローチは、骨端線に反応余力があるにもかかわらず伸びが止まっている場合と、反応力そのものがなくなっている場合とで違うものになるので、その識別が大変重要になります。思春期が終わればもう身長は伸ばせないと諦める前に、本当に骨端線が閉じているのか検査してみるのも一つの方法です。案外伸びる可能性がまだ残されているかもしれません。