背の伸びに大きな影響をおよぼす成長ホルモン。その分泌は常になされているものの、日中活動している間は少なく、夜眠っている間に多いことがわかっています。このことからも「寝る子は育つ」は正解といえます。ただし、寝れば寝るほど背が伸びるのかというとそんなことはありません。小学生で9~10時間、中学生ならば7時間以上の睡眠で十分です。思春期には前思春期に比べ、成長ホルモンの分泌量は3倍以上にもなるというデータもあります。

近年の研究で、成長ホルモンがたくさん分泌されるのは、その時間帯よりも眠りの質に関わりが深いことがわかってきました。人は寝入った直後に最も深い眠りとなり、その後浅い眠りと深い眠りを繰り返しながら朝を迎えますが、成長ホルモンの分泌は最初の深い眠りの時にピークに達します。

安眠のための環境が整ってなかったり、ストレスで精神的に疲れていたりすると、布団に入っても深い眠りが訪れないまま朝になってしまうこともあります。目からの刺激を遮り静寂を保ち、気持ちを落ち着かせて自然な眠気を誘うように工夫しましょう。