筋トレをして筋肉をつけると身長が伸びなくなる、という話を聞いたことがあるかもしれません。しかしこれは医科学的に全く根拠のない言説で、そのようなデータや報告は存在しません。背が低くて筋肉が発達している人は、背が高くて筋肉質な人よりも外見的に少々目立つというだけのことではないでしょうか。

もちろん体力を極端に消耗するほどの激しい筋トレや、重量挙げなどの特殊な競技は、成長期の子供の身長の伸びに良い影響をもたらすとは言い難いでしょう。しかし、程よい負荷で行う無理のない筋トレは、筋肉の増加とともに血流を増やし、細胞の働きを活性化させます。同時に成長軟骨の増殖も促進され、身長の伸びにも期待が持てるはずです。

このように、身体の成長過程において、筋肉の発達が身長の伸びを阻害する要因は見当たりません。むしろしっかりトレーニングして筋肉をつけることは、身長を規定する成長軟骨の増殖を促し、骨を伸ばすことにも繋がるのです。