クラスで背の順に並ぶと、わが子はいつも一番前。近所の同級生はどんどん背が伸びているのに、うちの子はなかなか大きくならない…他の子供と比較することで、自分の子供はずいぶん身長が低いのではないかと気にされる親御さんも多いと思います。

しかし、同級生とはいえ4月生まれもいれば翌年の3月生まれの子供もいます。伸びる時期も皆バラバラですし、男女の背の伸び方も違ってきます。周りの子よりも小さいこと=低身長というわけではないのです。

診療の対象となる低身長は、身長SD値がマイナス2SD未満の子供です。SDとはStandard Deviation(標準偏差)の略で、集団内のばらつきの幅を示します。つまり、同性で同年同月齢の子供100人の身長を計測した時に、全体の2.5%程度、2~3人が低身長にあたるというわけです。そう考えると見た目が多少小さいお子さんでも、低身長ではない場合がほとんどといえるでしょう。