余分な体脂肪は身体につけない方がいい。確かにその通りですが、体脂肪を形作っている脂肪細胞は、健康に欠かせない善玉ホルモンを出しているのも事実です。ポイントはやはりそのバランス。過度な肥満は脂肪細胞を膨らませ、そこから体に悪影響をおよぼすホルモンを出してしまいます。その中には成長ホルモンの分泌を阻害するものも含まれているのです。

とはいえ、子供の身体はもともと体脂肪が多いので、身体を動かすのも苦痛なほどの肥満体でなければ、多少太めでも問題ありません。まず横に伸びてその後縦に伸びる、ということもよくあります。

注意したいのは、痩せすぎている場合です。痩せているということは、身体が常に飢餓状態にあるということ。そうなると、身体の働きは生命維持が最優先となり、背を伸ばすどころではなくなります。成長期にはある程度の体脂肪は必要で、体脂肪率を極端に低くしていると成長に支障をきたします。また熱心にスポーツに取り組むのは結構ですが、食欲が減退するほどの激しいものは、同じく成長に悪影響を及ぼしかねません。